吉展(よしのぶ)ちゃん誘拐殺人事件

H27.5.5 東京台東区上野駅近くの下町で・・・


東京オリンピックを翌年に控えた1963年(昭和38年)東京の下町・入谷で幼児誘拐・殺人事件が発生した。
4歳の幼児・村越吉展ちゃんはこの公園で遊んいて犯人に誘拐されたのである。3月31日夕方、6時頃であろうと推測されている。
今も市民の憩いの場になっているこの「入谷南公園」には、連休中の5月5日、午前11時30分頃(撮影時刻)多勢の子供や親で賑わっていた。


                                吉展ちゃんは、公園の隅にあるトイレ(右の写真の左奥の白い建物であるが、このトイレは
                                その後建て替えられたものであろう。)の前で、水遊びをしている姿を公園に居た近所の人に、
                                見かけられているが、それが最後の姿であった。





犯人は、公園からかなり離れたお寺(公園近くの入谷駅から三ノ輪駅を過ぎ、南千住駅近くの圓通寺)まで吉展ちゃんを連れて行き、そこで殺害、お墓に埋めたものである。

左がそのお墓である。

世間の注目を集めた「村越吉展ちゃん事件」は2年後真犯人が見つかり決着、昭和46年12月死刑が執行された。(38歳)当時の日本は、オリンピックを控え高度成長の真っただ中、そんな時代に、都会の片隅で、小卒の学歴しかなく、肉体的ハンディがあり貧困にあえいだ犯人の悲しき姿が浮き彫りになった事件であった。
圓通寺のお墓には「吉展地蔵」(右の写真)が建立され、今も花が絶えない。きわめて不幸なかたちで人生を終わった2人の冥福を祈りたい。合掌